2023.07.02 元べんり屋の作業 元左官屋 最後の左官作業 お墓の砂利は草が生える。滑って転びやすい。ということで、コンクリートを打設し、四国化成のリンクストーンで仕上げるという施工をすることになりました。左官屋になって、43年。色々な施工をしてきました。歳には勝てず、今回の作業をもって最後にしようと思っています。ということで、手を抜かず、最善を尽くすといたします。 砂利を取り除き、コンクリート厚15cmの打設用意です。 お墓が汚れないように、しっかりと養生いたします。ポンプ車を呼ぶ程ではないので、一輪車でコンクリートを運びます。 天気は曇り、太陽の下ではありませんが、虫暑い日となりました。仕上げ方は梨目肌に仕上げます。普通の金鏝仕上げより、食いつきがよく、仕上げ材の剥がれを防止するためです。 夏は仕上がりも早いです。昼前に仕上がりました。約15㎡。20代の頃、コンクリート金鏝仕上げだったら、一人で100㎡は出来ました。冬場での最高面積は250㎡。これも若いからこそできたと思っています。歳には勝てず、30㎡程度で、足は痛いは、腰は痛いは。辛いです。 コンクリート打設の次の日、石の部分を特殊な材料を使って塗っていきます。この材料は市販の補修材と混ぜ合わせをして塗るのですが、とても強度が強く、鉄やガラス、石などに薄く塗って、セメント面を作り出し、そこに新しく別の仕上げをする事ができるという物です。 ツルツルの表面をした石ですが、分けなく塗っていけます。 これで、全ての下地が終わりました。あとは、乾燥するのを待つだけです。 コンクリート打設から7日目。強度も出て、十分に乾燥したということで、いよいよ仕上げに入ります。まずは、プライマーを塗ります。 リンクストーンを厚み7mm程度に塗りつけました。 色違いのリンクストーンを目地で分けて、仕上げていきました。 色分けしたところがとても綺麗に見えますね。施主さんのセンスがいいのだと思います。 とても明るくて見違えるお墓になりました。 これで左官作業は卒業です。18才から3年、神戸で修業し、東京で技術を磨き、この職業で家族を養い、生活してきました。技術の伝承って言うほどの物はありませんが、経験は生かされていきますので、次の人生で活躍できるようにしたいと思っています。長い間ありがとうございました。 Tweet Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it この記事のタイトルとURLをコピーする 便利屋が事業転換いたします。 前の記事 クビアカツヤカミキリを見つけたら 次の記事