大正元年に建てられた床の間の修繕にやってまいりました。106年以上の建物は松の木をふんだんに使っていて、骨組自体は健在でした。けど、下地の板は風化し、耐えられなくなっていました。まず、壁紙は現在のクロスではなく、和紙を張ったものでしたがボロボロ。田母沢御用邸も同じ作りでしたね。床板もかなり傷んでいました。すべて撤去しました。
床板を張り替えて、弱った壁板をはがし、新たな板を張った後に、板にも塗れるボードフィラーを塗りました。四隅には廻り縁を設けました。
四隅・床板に防腐剤兼古風な色を出す塗料を塗りました。床の間を照らす照明が無かったので、鬼怒川の奈良電設さんに照明スイッチを作ってもらいました。
最後の仕上げとして、珪藻土を全面に塗ります。厚さ3mmと結構な厚みです。調湿・消臭効果のある珪藻土は原色の白色で仕上げました。
3日後スイッチやコンセント、照明器具を取り付けて完了です。今回の作業も計7日。毎日詰めているわけではありませんが、そのくらい長い期間を必要とする作業でした。